給食時間のようす(千早小吹台小3年生)道徳「マサラップ」と関連して

更新日:2023年02月15日

フィリピン料理の写真を見せる担任

 

2月1日の給食時間のようすを紹介します。…その前に、1月31日に千早小吹台小学校3年生で見学させてもらった、道徳の時間のようすを紹介します。

 

題材名は「マサラップ」。初めて聞く言葉に、なんだろう?となりつつも、教科書に出てくる料理に子どもたちは興味津々。フィリピンの料理です。

 

「マサラップ」といった「ぼく」の気持ちを話しあう千早小吹台小3年生

 

教科書を読み、「マサラップ」と言った主人公の気持ちを考えます。

 

フィリピンから来た外国語指導助手と歓迎給食で交流する主人公の姿を通して、他国の人と仲良くするためにはどうすればいいかということを考えたり、他国の文化に関心を持ち、親しもうとする心情を育てたりすることが、この題材のねらいです。

 

子ども達は考えたことをグループで交流しました。「先生に喜んでもらいたかったから」「おいしいよ、と伝えたかったから」「フィリピノ語を使ってみたかったから」と、主人公の気持ちをよく考えて伝えていました。

 

子ども達が考えたことについて詳しく聞く担任の先生

 

千早赤阪村にも外国語指導助手の先生がいらっしゃいますし、今、千早小吹台小学校の3年には外国から体験入学生が来ているので、とても身近に他国の人と接する機会があります。

 

担任の先生は「他の国の人と一緒に過ごす中で、感じていることあるよね。どんなことができるかな?」と問いかけておられました。子ども達は小さなホワイトボードに自分の思いを書いていました。

 

最後に「明日の給食は、教科書に出てくる「チキンアドボ」「シニガン」「バナナの天ぷら」をそのまま出します!お楽しみに!」と告知だけさせてもらいました。

 

チキンアドボの下味付けのようす

 

そして、翌日の2月1日…給食センターでは、3品全部が新メニューでしたので、調理員さんもワクワクドキドキのスタートでした。

 

上の写真は「チキンアドボ」に下味をつけているようすです。焼いたり煮たりする前に、下味でマリネするのが特徴で、給食では鶏もも肉を米酢、こしょう、そして黒砂糖でマリネしました。

 

シニガンの材料、オクラ

 

こちらは、フィリピンの人気家庭料理「シニガン」の材料の一部です。野菜がたっぷり入る温かいスープで、少し酸味があり、疲れた時にも食べやすい料理だそうです。

 

上の写真はオクラです。日本では夏が旬ですが、シニガンにはよく入れるそうなので、冬ですが、仕入れたところ、なんとフィリピン産のオクラが入荷しました!なるほど、フィリピンは暖かい国。オクラを輸出していることも知ることができました。

 

バナナを天ぷらに揚げるところ

 

上の写真はバナナを天ぷらに揚げているところです。皮をむき、縦横四分の一にカットし、少し甘い天ぷら衣をつけて揚げます。

 

3年生以外の子ども達も献立表を見て「バナナの天ぷら」が出ることに、興味津々でとても楽しみにしてくれていたようで、前日、給食センターが停電で通常給食が出せなくなった際は、「バナナの天ぷらどうなるん?大丈夫?」と心配してくれていたそうです。停電が無事解消して本当に良かったです。

 

焼いた鶏肉を蒸気釜に入れる調理員さん

 

「チキンアドボ」に戻ります。マリネした鶏肉は、スチームコンベクションオーブンで焼いた後、蒸気釜でさらに煮込みます。マリネ液と焼き汁も味付けに加えます。玉ねぎとたっぷりのニンニクソテーも入っていますので、とても良い香りでした。

 

「シニガン」も大きな蒸気釜で煮ますが、トマト、大根、里芋、オクラ…と、普段の汁ものでは無い野菜の組み合わせでしたので、なんとも言えない、エキゾチックな香りがしました。本場のシニガンはタマリンドという甘酸っぱい果物で酸味を加えるそうですが、給食では仕上げにレモン汁を入れました。

 

フィリピン料理給食を配膳する千早小吹台小学校3年生

 

いよいよ給食の時間。子ども達は「マサラップ~♪」と言いながら、給食の準備を始めていました。食缶のふたを開けると「おお~♪」という声や「これ何?ささみの天ぷら?」ちょっとおとぼけの声も聞こえました。

 

初めて食べる料理ばかりなので、子ども達もワクワクドキドキです。

 

嬉しそうに給食を食べる千早小吹台小学校3年生

 

「お~いしい~♪」「そこは『マサラップ』やろ!」などど笑いながら、楽しく給食時間が進んでいきます。

 

「バナナの天ぷらはデザート?おかず?先に食べてもいいの?」「シニガンは…うん…いける!」「チキンアドボ最高!」と、初めての料理をしっかり食べてくれました。

 

 

 

フィリピン料理を説明した板書

 

昨日の道徳の授業を見学し、私も「他国の人と仲良くなるために何ができるか…」を考えました。今、英語が母国語の体験入学生がいることから、この日の給食指導は、英語でフィリピン料理を説明することにしました。

 

とはいえ英語は苦手なので、ほとんど単語を言っているだけでしたが、体験入学生は「うんうん」とうなずいてくれ、私も「通じた!」と嬉しい気持ちになりました。

 

他校でも、この献立を楽しみにしていてくれた子のお話を聞きました。

 

今回、道徳の題材をきっかけにして、他国の文化を給食に取り入れることができ、それがまた、子ども達の興味関心や親しみとなってつながっていったように思います。これからも「食」を通じて、子ども達と一緒に学んでいきたいと思います。

 

この記事に関するお問い合わせ先

学校給食センター
〒585-0043 大阪府南河内郡千早赤阪村大字桐山258番地

電話番号:0721-72-1112(直通)
ファックス:0721-72-1118