避難に備える
危険回避の行動

危険が予測されるときや実際に迫っているときの安全を確保する緊急行動を、非難と言います。
また、その安全を継続的に維持する場合も避難にあたります。
ですから、単純に、地震の大揺れがきたから「それっ、避難場所に避難だ」というのは正しくありません。しかし、建物が崩れるかも知れない、崖崩れが起こるかも知れないなどの心配があれば「それっ」と早めの避難が大切です。
避難の行動

個々の家屋の倒壊や崖崩れなど、個々の立場で危険を判断して行動しなければならない避難があります。どこへ避難するかはそのときの判断や、村役場職員や消防署員、警察官などの指示によります。
ある範囲の住民が同時に同じ危険に遭うことが予想される場合には「避難勧告」が出されます。しかし、きわめて短時間のうちに危険が発生したような場合は、地域の判断で全体が緊急の行動を起こさなければなりません。
避難は、弱者が最優先されなければなりません。
避難時のルール

特に頭の保護を。
外出中の家族に連絡メモを。
非常持ち出し品以外に、むやみに荷物を持たない。
避難場所へ移動するときは、狭い道やビルや看板の下は避ける。
避難は徒歩で。オートバイ、車は禁止。
近所の人達と集団で、指定された場所へ。
非常持ち出し品のなかみ
飲食のための用具
- 水筒
- 簡易食器やコップ
- 箸やフォーク、スプーン
- 缶きり、栓抜き、ナイフ
- 固形燃料
- ライター、マッチ
- はんごう
- ラップ など
食べ物、飲み物
- 米(アルファ米、レトルトや缶詰のご飯)
- 乾パン
- 副食品(缶詰、瓶詰め、乾物)
- 即席のめん類、みそ汁、スープ、ティーバック
- 子どものおやつ など
衣類など
- 下着や靴下
- セーターや防寒着
- 雨具
- 軍手
- 帽子
- ハンカチ、タオル
- ひざ掛けやタオルケット
- 敷物
- シーツ(敷物、掛け物、包帯、三角巾、ふろしきなどいろいろな用途に生かせる) など
日用品
- 洗面用具
- ポリ袋
- 新聞紙
- ティッシュ、ぬれナプキン
- 生理用品
- ひも、ロープ
- はさみ、裁縫道具
- 安全ピンや洗濯ばさみ
- 小型のペンチ
- 粘着テープ
- 筆記用具、サインペン
- 懐中電灯、携帯ラジオ、予備の電池
- 携帯用雨傘
- 使い捨てカイロ
- スコップ など
赤ちゃん用品
- 肌着などの衣類、おくるみ
- おむつ
- 粉ミルク、ほ乳びん
- パウダー、オイル
- おんぶ帯 など
医薬、医療品
- 治療常用薬
- 鎮痛剤
- 整腸剤
- 消化剤
- かぜ薬
- 消毒薬
- 軟膏
- 消炎剤
- 包帯、ガーゼ、脱脂綿
- ガーゼつきバンド、絆創膏
- 爪切り、とげ抜き
- 綿棒/ピンセット など
貴重品
- 現金
- 印鑑
- 権利証
- 有価証券類
- 保険証
- 各種カード
- 身分を証明するもの など

避難の暮らしは?

避難所での暮らしは、長期になりこともあります。
そこえは、ことのほかプライバシーの問題・トイレ・睡眠などの面で苦悩が大きい、ということが阪神・淡路大震災の体験でクローズアップされました。
このストレスから種々の身体障害が現れ、人々をいっそう苦しめます。しかし、それらの問題を解決する即効的な手だてはなにも見つかっていません。
ただ、とても有効なことは、苦悩や難儀を他人にしゃべり、またそれをじっくり聞いてもらうという「癒し」の行為のようです。「じっくり聞いてくれる」相手が必要です。
物質の面ばかりでなく、精神面の問題がとても大きいこともよく知っておきましょう。
- この記事に関するお問い合わせ先
更新日:2019年03月18日